ハムストリング 役割とは?日常動作・スポーツ性能・ケガ予防まで完全解説

1.ハムストリングとは何か

―構造と解剖学―

「ハムストリングって、そもそもどこの筋肉のこと?」

そんな疑問をもつ人も多いと思います。実はこれ、1つの筋肉の名前ではなく、太ももの裏側にある3つの筋肉の総称なんです。

ハムストリングを構成する3つの筋肉

ハムストリングは以下の3つの筋肉で構成されています。

  • 大腿二頭筋(だいたいにとうきん)

  • 半腱様筋(はんけんようきん)

  • 半膜様筋(はんまくようきん)

これらの筋肉は、どれも「坐骨結節(おしりの骨)」から始まり、膝の内側や外側の骨へつながっているという特徴をもっています。

それぞれの起始(筋肉の付け根)と停止(筋肉がくっつく先)は微妙に異なりますが、どれも股関節と膝関節をまたぐため、“二関節筋”と呼ばれる筋肉群に分類されています。

「二関節筋」としての働きがカギ

「二関節筋ってなに?」と思った方、ここがハムストリングの面白いところなんです。

たとえば、椅子から立ち上がるときや歩くときなどに、ハムストリングは股関節を伸ばしながら膝を曲げるという二つの動作を同時に行っています。

この動きによって、体をスムーズに動かす補助的な役割を果たしているんですね。

また、神経支配についてもポイントがあります。ハムストリングの大部分は**坐骨神経(ざこつしんけい)**という大きな神経によってコントロールされており、ここが不調になると痺れや動きの鈍さが出る場合があるとも言われています(引用元:Study Channel)。

知っておくと役立つ豆知識

ちなみに、「大腿二頭筋」には“長頭”と“短頭”の2種類があり、短頭だけは股関節をまたがず膝だけに作用するという違いもあります。この違いが、リハビリやトレーニングのときにも影響することがあるそうですよ(引用元:筋肉ガイド)。

日常動作からスポーツまで、あらゆるシーンで体の土台を支えているのがハムストリング。その仕組みを知ることで、体の使い方やケアの方法も変わってくるかもしれません。


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2.ハムストリングの主な作用・役割

―“曲げる・伸ばす・支える”をこなす万能筋―

「ハムストリングって、ただの太もも裏の筋肉でしょ?」と思っていませんか?

実はこの筋肉、**股関節と膝の両方に関わる“二関節筋”**として、私たちの体の動きに大きく関与しています。

膝を曲げ、股関節を伸ばす「基本の動き」

ハムストリングの代表的な働きの一つが、膝関節の屈曲(曲げる)と股関節の伸展(伸ばす)

つまり、脚を後ろに引いたり、膝をたたむような動きで活躍します。

たとえば歩くとき、後ろ足で地面を蹴り出す動作には、ハムストリングの伸展力が必要ですし、坂道を登るときなどには膝をしっかり曲げる力が求められます。

こうした動きの一つひとつを、実は裏側からサポートしてくれているんです(引用元:筋肉ガイド)。

安定化&ブレーキの役目もある

さらに注目したいのが、ハムストリングの制動作用

この筋肉は、「動かす」だけでなく、「止める」役割も果たしていると言われています。

とくに前十字靭帯(ACL)に対して、膝関節が前方にズレないようにブレーキをかける補助的な役目を担っていることが知られています。

これにより、着地時や方向転換時などでの膝の安定性をサポートしていると言われています(引用元:さかぐち整骨院)。

日常のあらゆる動作を支えている

「立つ・座る・歩く・階段をのぼる」——これらの動きの裏にも、ハムストリングの働きがあります。

たとえば椅子から立ち上がる動きでは、股関節をしっかり伸ばすためにハムストリングが活躍。階段の昇降でも、膝を安定させながら体重を支えるのに必要だと言われています。

日常生活であまり意識しないけれど、無意識のうちにたくさん働いている筋肉なんですね。

スポーツでは“アクセル”と“ブレーキ”両方を担う

スポーツの現場では、**爆発的なスピードを生む動作(加速)**と、**急停止やジャンプの着地のような減速動作(制動)**の両方で、ハムストリングは重要な役割を果たしていると考えられています。

たとえば短距離走のスタートやサッカーのダッシュ、ジャンプ動作の踏み切りなど、大きな力を出す局面ではハムストリングの筋力がカギになることも。

一方で、止まる・方向を変えるといった負荷のかかる動きでも、ハムストリングは関節の安定を支える“裏の立役者”として働いているようです。


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3.機能低下・硬さ・不具合がもたらす影響

 

―ハムストリングが働かないとどうなる?―

「なんか最近、腰が重い気がする…」

「歩くときに足がもたつくような感じがある…」

それ、もしかしたらハムストリングの機能低下や柔軟性の問題が関係しているかもしれません。

柔軟性が落ちると骨盤や腰にどう影響する?

ハムストリングが硬くなると、まず目立ってくるのが骨盤の後傾です。

骨盤が後ろに傾くと、背骨のカーブ(腰椎の前弯)が減ってしまうんですね。これが、いわゆる“腰が丸まる姿勢”に近づく原因と言われています。

この姿勢が長時間続くと、腰回りの筋肉に余計な負担がかかりやすくなるそうで、結果として腰の重だるさや不快感につながる場合があるとも言われています(引用元:さかぐち整骨院)。

筋力が落ちると他の筋肉にしわ寄せが?

ハムストリングの筋力が低下すると、本来そこが担うべき膝の安定や股関節の動きのコントロールが不十分になります。

その“穴埋め”をしようとして、太もも前側の大腿四頭筋やふくらはぎ、さらには腰の筋肉などが過剰に働いてしまうことがあるようです。

つまり、非効率な動作の代償として、他の部位に過剰なストレスがかかる可能性があるということですね(引用元:リハビリ・看護・介護の総合情報サイト)。

ケガのリスクと復帰の目安

スポーツ時など、ハムストリングに急激なストレスがかかったときに起きやすいのが「肉離れ」。

特にウォーミングアップ不足や筋肉のアンバランスがあると、再発しやすいという声も少なくありません。

復帰までの期間は軽度なら数週間〜1か月、重度になると3か月以上かかる場合もあるとされています(引用元:さかぐち整骨院)。

だからこそ、日頃からの柔軟性と筋力のバランスがとても大事なんですね。

膝や腰、そして「歩くこと」にも影響が

ハムストリングの機能が低下してくると、歩行にもじわじわと変化が出る場合があります。

たとえば、歩幅が狭くなるとか、膝が伸びきらない歩き方になるケースもあるそうです。

このような動作の乱れは、膝や腰への負担にもつながっていくため、放っておかないことが大切だと言われています。


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4.ハムストリングをうまく機能させるポイント

―“アクセル”にも“ブレーキ”にもなる筋肉を活かすには―

「ハムストリングをちゃんと使えてるかどうかって、どうやってわかるの?」

そんな風に思ったこと、ありませんか?

実は、ハムストリングはただ鍛えればいいわけではなく、正しい使い方や姿勢の意識がとても大切なんです。

骨盤と膝の角度を意識した姿勢づくり

まず日常生活の中で意識したいのが、骨盤の角度膝の向きです。

たとえば長時間のデスクワークやスマホを見る姿勢で骨盤が後ろに傾いてしまうと、ハムストリングは常に引き伸ばされた状態になり、機能しづらくなるとも言われています。

膝も同様で、立っているときに過度に伸びきっていたり、逆に内側へ入りすぎていたりすると、筋肉がうまく発揮できないことがあるそうです(引用元:ワールドウィング雲水グループ)。

まずは、「骨盤を立てる」意識と「膝をまっすぐ」保つ意識が、ハムストリングを活かす第一歩になります。

歩く・走る中で意識してみたい使いどころ

歩いたり走ったりするとき、ハムストリングはアクセルとブレーキの両方を担っていると言われています。

脚を後ろに蹴るときには股関節の伸展として“アクセル”の役割、地面に足を着いた瞬間には膝を安定させる“ブレーキ”の役割。

つまり、ただの筋力ではなく、タイミングよく使えることが重要なんですね。

「がんばって動かす」ではなく、「自然に反応する」ことがポイントになります。

トレーニング前後で意識したいこと

トレーニングの前には、姿勢の確認をしておくと筋肉の入り方が変わるとも言われています。

特にヒップヒンジ動作(股関節主導の前屈)を丁寧に行うことで、ハムストリングをしっかり使える準備が整います。

一方、トレーニング後は静的ストレッチで筋肉をゆるめておくのが理想です。

急な伸ばし方や無理な可動域でのトレーニング後にそのまま放置すると、柔軟性の低下につながることもあるようです。

日常でも「使えている感覚」を大切に

「筋トレのときだけがんばる」よりも、「歩いているとき、立っているときにもハムストリングが働いている感じがする」ことが、長い目で見るととても大切です。

その感覚があるかどうかで、筋肉の“眠り”具合がある程度わかるとも言われています。


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5.ケアと鍛え方:ストレッチ・トレーニング・注意点

―ハムストリングを安全に強化するために―

「ストレッチもしてるし、筋トレもやってるけど、なんだかうまく効いてる気がしない…」

そんな方もいるかもしれません。実は、ハムストリングのケアとトレーニングには順番や注意点があるんです。

静的ストレッチと動的ストレッチの使い分け

まずストレッチについてですが、大きく分けて静的(スタティック)ストレッチ動的(ダイナミック)ストレッチがあります。

  • 静的ストレッチは、運動後やクールダウン時におすすめされており、筋肉をゆっくりと伸ばすことで緊張の緩和や疲労軽減が期待されるといわれています。

  • 一方で、動的ストレッチは運動前の準備運動に適しており、関節可動域を広げながら筋肉の活性化を狙えるとも言われています(引用元:リハビリのセミナーなら)。

どちらか一方ではなく、目的やタイミングに合わせて使い分けることが重要です。

代表的なトレーニングと負荷の調整法

ハムストリングを鍛える代表的な種目には以下のようなものがあります。

  • ヒップヒンジ(股関節主導の動き)

  • レッグカール

  • デッドリフト(ルーマニアンやスティッフレッグなど)

初心者の方は、自重でのヒップヒンジやブリッジ動作からスタートし、フォームを整えることがポイント。

慣れてきたらダンベルやチューブを使った負荷トレーニングに進むのが理想的です。

特に骨盤の傾きや膝の位置を丁寧に意識することで、狙った筋肉への刺激が入りやすくなるとされています。

ケガを予防するためのポイント

ハムストリングは、急激な伸張や負荷のかかりすぎに弱い傾向があるといわれています。

そのため、以下のような点に注意が必要です。

  • ウォーミングアップを省略しない

  • 無理な可動域でのストレッチは避ける

  • 疲労がたまっているときは休息も選択肢に入れる

特にスポーツやハードな運動を行う方にとっては、筋肉のケアもトレーニングの一部として考えることが、長くパフォーマンスを維持するコツだとも言われています。

コンディショニングやリハビリとのつなぎ

「ケガからの復帰中」や「動作に不安がある」場合は、いきなり筋トレに入るのではなく、リハビリ的な軽負荷エクササイズコーディネーショントレーニングから始めるのがおすすめです。

専門家の指導のもと、“動きの質”を整えることから始めると、結果的にトレーニング効果も高まりやすいといわれています。


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ABOUT US
島倉 嘉仁
理学療法士として医療現場で培った経験を活かし、現在は健康づくりやスポーツパフォーマンスの向上を目指す方々まで幅広くサポートしています。 ジュニアアスリートの成長段階に合わせた運動指導にも対応。体の使い方だけでなく、栄養面からのアドバイスも含めて総合的に関われるのが私の強みです。 何よりも大切にしているのは「無理なく続けられること」。 一時的な変化よりも、継続できる仕組みづくりを意識しながら、一人ひとりに合ったサポートを心がけています。