
膝の痛みとは?考えられる原因と種類
中高年に多い膝の痛みの特徴
「最近、階段の上り下りがつらくなってきた…」そんな声をよく聞きます。実は、膝の痛みは加齢とともに増えてくる悩みの一つです。特に中高年になると、体重の負荷や筋力の低下、軟骨のすり減りなどが複合的に影響すると言われています。
痛みの出方は人それぞれで、朝だけ痛む方もいれば、動き始めや長時間歩いた後に強く出る方もいます。日常の些細な動作で違和感が出ることもあるため、「年のせい」と軽視せず、早めに対策をとることが重要です。中には冷えや気圧の変化で症状が強まる方もおり、季節によって調子の波が出るのも特徴です。
変形性膝関節症・半月板損傷・筋肉疲労などの原因
膝の痛みの背景にはさまざまな原因が存在します。代表的なものの一つが「変形性膝関節症」。これは、膝関節の軟骨がすり減り、骨同士が直接こすれてしまうことで痛みが出る状態です。
また、スポーツや転倒によって半月板を損傷した場合にも膝の痛みが続くことがあります。半月板はクッションのような役割をしているため、損傷すると膝がロックされたように動かしづらくなることも。
筋肉疲労も見逃せない原因の一つです。大腿四頭筋など膝を支える筋肉が弱っていると、膝関節への負担が増し、痛みにつながることがあります。特に長時間の立ち仕事やウォーキングの後に痛みが出る場合、筋疲労が関係している可能性があると言われています。
西洋医学と東洋医学での考え方の違い
西洋医学では、レントゲンやMRIによって関節や軟骨の状態を把握し、損傷部位に対して物理的なアプローチ(リハビリや手術など)を行います。これは構造的な異常を重視する考え方で、「何が壊れているか?」を突き止めることがポイントになります。
一方、東洋医学では「気・血・水」の巡りや「経絡(けいらく)」の流れを重視します。膝の痛みも体のバランスの乱れと捉え、ツボや鍼灸で全身の流れを整えることで、自然治癒力を高めて痛みの緩和を図るというスタンスです。
どちらの視点も必要であり、最近では「痛みの原因を西洋医学で確認し、東洋医学で改善を図る」といった併用のアプローチが増えてきているようです
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(引用元:https://www.kousenchiryouin.com/shinkyu/knee-pain/)
鍼灸はなぜ膝の痛みに効果があるのか?
ツボ刺激と経絡の関係
「ツボを押すと膝が楽になる気がする…」そんな経験をされた方も多いかもしれません。実際、鍼灸ではこの“ツボ”をとても大切に考えます。東洋医学の考え方では、体の表面には「経絡」と呼ばれるエネルギーの通り道が張り巡らされており、その途中にある反応点が「経穴(ツボ)」です。
膝の周囲には膝関節を調整するツボがいくつかあり、代表的なのは「足三里」や「陰陵泉」などです。これらのツボは、膝周辺の気血の滞りを調整すると言われており、鍼やお灸を用いることで、体全体のバランスを整えながら膝の負担を軽減する方向へ働きかけると考えられています。
なお、ツボは単なる“押す場所”ではなく、その人の体調や状態に合わせて反応するポイントが変わるため、経験豊富な施術者の手による適切な触診が重要とされています。
炎症・血流改善・痛みの緩和メカニズム
「膝が腫れて熱を持つ」「だるくて重い感じがある」といった訴えは、炎症や血行不良が関係している場合も多いです。鍼灸では、皮膚に鍼を刺すことで微細な刺激を加え、自律神経や血管の反応を促すと言われています。
これにより、患部周囲の血流が一時的に上昇し、酸素や栄養が届きやすくなるほか、老廃物の排出が促されるといった変化が起きやすいと考えられています。その結果、膝のこわばりや痛みの軽減につながることもあるそうです。
さらに、鍼刺激によって脳内の“痛みを感じにくくする物質”(エンドルフィンなど)が分泌されるという報告もあり、局所だけでなく全身的な鎮痛効果が期待されるケースもあるとされています。
エビデンスの有無とWHOの見解
「本当に鍼灸って効果があるの?」という疑問は当然のことだと思います。実は、世界保健機関(WHO)では、鍼灸が効果的とされる症状の一つに「膝関節炎(変形性膝関節症)」を含めており、一定の有効性があると報告しています。
また、日本国内でも、膝の痛みに対する鍼灸の効果を調べた研究は複数存在し、「痛みの軽減」「可動域の改善」「QOL(生活の質)の向上」などに一定の変化が見られたという報告があります。
ただし、効果には個人差があり、すべての人に必ずしも当てはまるとは限らないため、あくまで補完的なケアの一環として活用することが現実的です。
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(引用元:https://www.who.int/publications/i/item/9241545437)
(引用元:https://www.jsam.jp)
膝痛に効果があるとされるツボ一覧
足三里(あしさんり):膝周辺の痛みと全身調整
足三里は、膝の少し下、すねの外側に位置する有名なツボです。東洋医学では「胃経(いけい)」という経絡に属し、胃腸の働きや全身のバランスを整えるポイントとも言われています。
膝の痛みだけでなく、倦怠感や冷えなどの体調不良にも関係しているとされ、膝関節の周辺に違和感があるときや、運動後の疲れにも活用されることが多いようです。特に、慢性的な膝のだるさがある方には、日々のケアとして取り入れる方も少なくない印象です。
陰陵泉(いんりょうせん):膝内側の腫れやだるさに
陰陵泉は、膝の内側、脛骨の縁に沿って指を上にたどったところにあります。「脾経(ひけい)」という経絡に属し、水分代謝やむくみの調整に関与すると言われています。
膝が腫れていたり、触ると熱っぽかったりするとき、このツボを活用することで症状がやわらぐ可能性があると考えられています。また、だるさが膝の内側に集中しているような場合も、刺激によって感覚がスッキリするという声が多く見られます。
委中(いちゅう):膝裏の痛み・しびれに
委中は膝裏の中央、膝を曲げたときにできるしわの真ん中に位置します。「膀胱経」に属するツボで、腰から足にかけての緊張や痛みの緩和に用いられることがあります。
特に、長時間の立ち仕事や座り仕事のあとで膝裏が張っている方、歩行時にピリッとした痛みが出る方などが対象となるようです。刺激するとズーンと響く感覚が出ることがあり、無理のない範囲で優しく刺激することが推奨されています
押し方・タイミング・注意点(自宅でのセルフケア法)
セルフケアとしてツボ押しを取り入れる場合、リラックスした状態で、指の腹を使って「気持ちいい」と感じる強さで押すのが基本です。1か所につき5〜10秒を数回繰り返すのが目安とされています。
入浴後や体が温まっているときに行うと、筋肉がゆるみやすく刺激が伝わりやすいと言われています。逆に、食後すぐや発熱時など、体調が不安定なときは控えるようにしましょう。
また、痛みが強すぎる場合や腫れがひどい場合は、自己判断を避けて専門家に相談することも大切です。無理に押しすぎると筋肉や皮膚を傷めることもあるため、あくまで“やさしく”を心がけてください。
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(引用元:https://www.kousenchiryouin.com/shinkyu/knee-pain/)
鍼灸治療を受けるべきケースと通院の目安
セルフケアと通院の境界線
「この膝の痛み、自分でどうにかできないかな…」と感じたことはありませんか?
ツボ押しやストレッチなど、軽い違和感や慢性的なだるさ程度であれば、まずはセルフケアから試してみるのもひとつの選択です。ただ、痛みが数日以上続く場合や、日常動作に支障が出るようであれば、専門家による施術を検討するタイミングかもしれません。
特に、膝の腫れがひかない・関節が固まるような感覚がある・寝ていてもズキズキするといった場合は、早めに鍼灸院などで相談することが推奨されることがあります。鍼灸では体全体の状態を確認しながら、膝周辺だけでなく全身のバランスも整えることを目的としているとされています
鍼灸院を選ぶ際のポイント(国家資格・経験・カウンセリング)
「鍼灸って、どこに行けば安心なの?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。
鍼灸師は国家資格を有しており、専門の教育を受けたうえで施術を行っています。施術を受ける際は、まず国家資格を持っているかどうかを確認しましょう。
さらに、経験年数やこれまでの症例、施術前のカウンセリング内容なども大切です。痛みの原因や生活習慣について丁寧にヒアリングしてくれるかどうかは、その院の姿勢が見える部分です。
初めての方で不安がある場合には、体験コースや初回限定の相談メニューがある院を選ぶと、安心感を持ってスタートしやすいかもしれません。
改善までの平均期間と症状別の通院頻度
膝の痛みがある場合、鍼灸での改善には一定の期間が必要とされることが多いです。
目安としては、軽度な筋肉疲労による痛みであれば週1回×2〜4週程度、慢性的な変形性膝関節症のような場合は週1回〜2回で2〜3ヶ月以上かかることもあるようです
ただし、これはあくまで一例であり、痛みの原因や生活習慣、年齢、筋力の有無などにより大きく異なります。
通院の頻度については、初期のうちは集中的に通うことで体が変化しやすくなると言われていますが、その後は月1回程度のメンテナンスで安定を目指す方も少なくありません。
自分の状態を見ながら、施術者と相談しつつ調整していくのが現実的な方法とされています。
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(引用元:https://www.kousenchiryouin.com/shinkyu/knee-pain/)
(引用元:https://www.jsam.jp/)
当院での膝痛に対する鍼灸アプローチ(事例紹介)
改善事例①:50代女性/変形性膝関節症での症状軽減例
50代の女性で、長年にわたり変形性膝関節症による慢性的な膝の痛みを抱えていた方が来院されました。歩行時や階段昇降時の痛みが強く、正座も困難な状態が続いていたとのことです。
初回の触診では、膝関節の可動域制限や膝蓋骨周囲の圧痛が顕著で、足三里や陰陵泉などのツボに反応が見られました。これらのポイントを中心に、週1回の頻度で鍼灸施術を継続。
約6回目あたりから、朝のこわばりや歩行時の痛みがやや軽減し、8回目以降には階段の昇り降りが楽になったという感想をいただきました。現在は月1回のメンテナンスを継続中です
改善事例②:60代男性/慢性膝痛とツボ刺激による改善例
こちらの男性は、60代で退職後にウォーキングを始めたところ、膝に違和感を覚えるようになったとのことでした。医療機関では「特に大きな異常はない」と言われたものの、動作のたびに膝裏が重だるく感じる状態が続いていたそうです。
当院では、委中や曲泉といった膝裏や太もも周辺のツボを重点的にアプローチ。日によってツボの反応が異なるため、体調に応じた施術を意識しました。
週1回ペースで施術を重ね、5回目以降には「朝の違和感がなくなってきた」というご報告があり、7回目には「歩くときに足が軽い」と感じたとのことです。
治療の流れ・使用ツボ・通院頻度の実際
当院では初回来院時に膝の動きや痛みの出る部位を丁寧に触診し、症状の程度や日常生活での困りごとをヒアリングします。その上で、足三里・陰陵泉・委中・曲泉などから最適なツボを選び、鍼灸による施術を行います。
施術頻度は週1回からスタートし、状態に応じて2週に1回→月1回と間隔を空けていく流れが一般的です。必要に応じて、生活習慣へのアドバイスや簡単なセルフケアの方法もお伝えしています。
患者の声と施術者からのアドバイス
実際に通われた患者さんからは「最初は半信半疑だったけど、気づいたら痛みを意識する時間が減っていた」「薬に頼らず何とかしたいと思っていたので助かった」という声をいただいています。
施術者としては「膝だけでなく、体全体の状態を整えることが大切」と考えており、筋肉や姿勢のバランス、血流の状態も併せて観察しながら施術を行うようにしています。
痛みは一つのサインです。無理をせず、早めのケアを意識することで、日々の暮らしがもっと快適になる可能性もあると考えられています。
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(引用元:https://www.kousenchiryouin.com/shinkyu/knee-pain/)

皆様の「未来を創る」 私はこの思いを大切にし、当院の開院や日々の臨床を行っております。 これまで整形外科、リハビリ専門病院、スポーツチームにてトップアスリートへの施術など、様々な疾患や年代、現場を経験させていただいております。
怪我や手術後のケア、痛みや不調の改善、競技復帰に悩む方達のために、鍼灸・整体・パーソナルトレーニング・栄養指導など多角的な方向からサポートさせていただいております。
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